第三十四回早慶合氣道定期競技会のご報告

2025年10月26日に第三十四回早慶合氣道定期競技会が早大柔道場で開催されました。流派の異なる団体がこれだけ長きに渡って交流を続けられているのは早慶ならではと改めて感じ入るところです。会場に来場していただいた早稲田OBOGの方は31名にも上り関心の高さにも部員は身の引き締まる思いであったと思います。

早慶合同演武会から数えると40年以上の歴史を重ねてきています。因みにご承知のこととは思いますが、慶応側の流派、心身統一合氣道の理念から、勝負ではないことを強調するため、早慶戦とは言わず早慶競技会と称しています。また勝ち負けを競うのではなく、優劣を競うことを目的とするため、優れた方を優賞としています。

さて、もともと理念の違う異なる流派が競技会を行っているため、会を重ねても完成されたものとはなっていません。そのため毎年より良い早慶競技会を行うため、競技会のあとには反省会が行われ、その後競技会までの年間計画を学生がたて、毎月早慶合同稽古会を行い、その都度ミーティングを行い試行錯誤しながら競技会に臨んでいます。

近年の大きな変更点としては、身を守るための、武道としての受け身の評価を取り入れたことだと思います。技にかかる危険を察知して自ら安全に受け身をし、その後も間合いを取って攻撃に対処する技術を評価してもらいたい、との慶応側からの要望を採用したものです。その結果、技がかかっても流れをとめず、そのまま乱取りを継続しつづける方法をとっているのも特徴かと思います。早稲田の乱取りをそのままやるのではなく、普段乱取りを行わない慶応側の良さも引き出す早慶ならではの乱取りを目指して、今も模索しつつ行っている背景も知っていただき、興味を持っていただければと思います。


今年は早慶ともに怪我人が多く、直前までベストな状況を作ることが出来ず、演武も十分な稽古を詰めなかった組も多く、不安を感じながら迎えた当日でした。しかし、その心配は杞憂に終わりました。学生の集中力の成果でしょうか。早慶競技会で下手なものはみせられないとの意地もあったと思います。一か月前の早慶稽古会での発表とは異なる演武、審査制掛かり稽古、乱取りすべてに気持ちのこもった、緊張感のあるものを見せてくれました。

結果として、演武は早稲田優賞2、慶応優賞4、掛かり稽古・乱取りは早稲田優賞5、慶応優賞1となり、早稲田が優賞校となりました。これで早稲田の9連覇です。ひとまず胸を撫でおろしました。しかし、私は監督在任中の目標の一つを演武で慶応に勝ち越すこととしています。おそらく過去においても演武で早稲田が勝ち越した代は無かったと思います。これは本来、形と乱取りを両輪のごとく稽古すべき早稲田として、いつまでも形の慶応、乱取りの早稲田と言われ続けていいものではありません。しっかりと基本となる形の実力をつけたうえで、乱取りに生かせる技、武道としての強さを追求するものだと考えています。その結果として分かりやすいのが、慶応に演武でも勝ち越すことだと思っています。


早稲田が追い上げれば慶応も負けじと稽古に励み、名実ともに学生合気道界最高峰のものを見せてくれることにつながると思います。来年は今回活躍した3年生が主体となる代であり、更にレベルの上がった内容を見せてくれるものと期待しています。来年の会場は慶応です。是非ともOBOGの皆様には会場に足を運んで、学生を鼓舞していただければと思います。

早稲田大学合気道部
監督 白岡岳人

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